師匠・高柳 昌行さんとの思い出 39

高柳さんは 当時の僕にとっては 絶対的な存在であり レッスンは 非常に厳しく

妥協を許されないものがありました。

 

しかし、長いこと通っていると その中にも 親しみと ユーモアを

感じる時も 多々 ありました。

 

ある夏の暑い日の昼下がり レッスンに向かうため 四谷の駅を出て

歩いていて 途中の駄菓子屋で アイスクリームを 売っているのを見かけ

「あ、そうだ、これを 先生と一緒に 食べようかな?」 と思い

2個 買いました。

 

それを持って 先生の家に 向かう途中 『これからレッスンだというのに アイスクリームなんか

持って行ったら 怒られるかなあ?・・・』 という思いが湧いてきて

不安になりました。

 

色々 考えたのですが

『ええい、出たとこ勝負だ!何とかなるさ!』 と決め、

お土産として 持って行きました。

 

「せんせい、お早うございます。」

「おう、宮崎、はいれ」

少し 不安な気持ちもありながら 「先生 今日は凄く暑いから アイスクリーム買って来ました。

食べましょうよ!」

すると先生は 意外にも あっさりと

「サンキュー」 と言って 嬉しそうにしました。

 

レッスンで 二人で アイスクリームを食べたのは 懐かしい思い出ですが、

他の生徒たちは このような経験は したのでしょうか?

聞いてみたい気がします・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

先生の部屋で 二人で食べた アイスクリーム。

今となっては 本当に 楽しく 懐かしい 時間でした。

 

 

でも 先生は もう居ません・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

続く・・・・・・・・・・・・・・