北海道阿寒郡阿寒町大字仁仁志別

雪が降り続いた次の日は川の氷も雪に埋もれてしまいます。 
   
そんな時はスキーがあるさ! 
   
とばかりに、スキーを履いて山に登っていきます。

仁仁志別にはスキー場なんていうシャレた物はありません。
家の玄関でスキーを履きます。 

スキー靴という様な物もなく、ゴム長靴で 輪をかかとに はめて前で金具を倒して締める構造になっていました。
ずぼんの裾は長靴の上に出してその部分をレッグウォーマーのような物でカバーします。
もちろんレッグウォーマーなんていう洒落た代物はありません。
昔サラリーマンが仕事中に袖が汚れないように保護していた黒いカバー、あんな様なものです。

両手には毛糸の手袋をはめストックを握り、さあ、出発です!
家を出て、4~50メートルも行くと裏山です。
先ず裏山を斜めにジグザグに 2~30分登っていきます。
上りきって、一気に向こう側へ下っていきます。

スキー板は右足を15センチくらい前に出して揃えます。
重心をちょっと後ろに落とし膝を曲げ ピューン! 
とてもいい気持ちです。 

雪は昨日まで降り続いた新雪です。 
前に降って積もった雪が固まった上に さらさらの粉砂糖のような雪が3~40センチくらい積もっています。
ふうっと息を吹きかけたらサーッと飛び散ってしまうような軽さですから、スキーで滑り降りていくと新雪が四方八方に舞い上がります。
とても美しい情景でした。 

さあ これからが本番です……。


                                   (続く)

 

 

BACK  NEXT