北海道阿寒郡阿寒町大字仁仁志別

さて渓流釣りですが、
実際は 自分の家から 2,30メートル行くと小さな橋があり その脇を 5,6メートル下がると川があります。
その川は渓流と言うよりは、曲がりくねっていて水流も穏やかな優しい佇まいを見せていました。
村の人々は開拓の仕事で忙しく誰一人として、のんびり魚釣りなぞしている人間はいません。 


想像できないかもしれませんが、1時間 2時間、道を歩いていても 人間に会うことは全くありません。
でも、リスとか、とかげとか、へびとか、きつねとか、とんび、鷲、鷹… …こういう人たちにはよく会いました。
このように開拓部落と言うのは、想像を絶するところなのです。

人間と言うのは、1度も見たことのないものを、<創造する>ことは出来ないと 聞いたことがありますが、その開拓部落の様相をイメージすることは難しいかもしれませんね…。

もう少し詳しく説明しますと 小中学校の周りに、家が10軒ほど集中していますが そこから離れていくと、2~300メートルくらいは 家がありません。
200メートルくらい離れると家が1軒ぽつんとあります。
家の周りが、開墾した畑になっていて、そのほかの大部分は未開墾の雑木林です。
そこから200メートルくらい離れると また1軒ぽつんと あり、家の周りが同じような畑になっています。
小中学校を中心にして全方位にわたってそんな感じです。
それが信義少年のいた仁仁志別の様子です。 



さて渓流釣りですが、実際は先ほど説明したように渓流ではないのですが…。
渓流釣りと言う言葉を知ったのは 東京に住むようになったずうっと後のことです。



さて、その渓流釣りですが……。

                                     (続く)

 

 

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