師匠・高柳 昌行さんとの思い出

 

 

電話 面接

 

1969年夏

僕は 確固たる目的も持てないで 日々を過ごしていた大学を辞め

プロのギタリストになる決心をしました。

 

大学を辞めるに当たって 生んでくれた両親に 許しを請うため 

便箋20枚くらいに 自分の考え 将来への希望などを書き連ねて郵送しました。

 

父と母は 僕を認めてくれて 許してくれました。

 

大きな恩を今でも忘れる事はありません。

 

 

そして プロのギタリストになるなら 誰かいい先生に習ったほうがいいということになり 

ある人を 紹介していただきました。

その人は プロのアルトサックス奏者の土田さんという方でした。

 

土田さんは プロミュージシャンの生き方、考え方などを話してくれました。

あるレコードを出してきて 其のレコードと同じように 吹いて見せてくれました。

びっくりしたことを 覚えています。

 

其の夜 土田さんの仕事場に連れて行ってもらい 演奏も聞かせていただきました。

物凄く 高級なホテルで 僕のような者は 入れないような雰囲気でした。

恐る恐る 土田さんのあとから 付いていきました。

相当に 緊張していたのでしょう。

其の時の出来事を何も思い出すことが出来ないのです。

 

今にして思えば 僕が さんざん慣れ親しんだ 東京プリンスホテルのラウンジでのお仕事でした。

 

途中でおいとましようとすると 土田さんは 小さなメモ用紙を手渡してくれました。

そこには 名前と電話番号が書かれていました。

 

高柳 昌行  123-4567      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「ここに電話してごらん。」

 

丁寧にお礼を述べて おいとまして 当時住んでいた 荻窪のアパートに帰りました。

 

 

翌日 123-4567へ電話しました。

「もしもし・・・・・」

「もしもし 高柳さんのお宅ですか?宮崎といいますが、高柳さんでしょうか?」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

続く・・・・・・・

 

 

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