昆布森   13

 

 

僕にとっては 自分の意志とは 関係なく始まった 仁仁志別の2年間 昆布森での2年間の合計 4年間の 奇妙な 悪夢のような 柘植家の生活、、、、、、、、、

突然終わりを 柘植 いや 告げました

母親と姉 おばあちゃんと柘植広 の

二日間の話し合いも終わり 2、3日して 

母親と姉が 夕張に帰る時に 僕も 一緒に夕張に 帰ることに なったのです

すっかり 諦めていた中学生2年の私は 少し 希望と言うか 明るい未来を 感じるようになりました

取り敢えず 荷物は何も持たず 身ひとつで 夕張に 帰りました

柘植広やおばあちゃん 安子に お別れの挨拶をしたのか どうかさえ 記憶に有りません 

とにかく 釧路行きの バスに 母親と姉と3人で 乗ったこと

バス停には 誰も 見送りに こなかった事も 何となく 覚えています

逃げるようにして 帰る と言うのは こんな事を言うのではないか と言うくらいの 出来事 です、、、、、、

私は 何も 悪い事はしていないのに、、、

こんな風にして 柘植家での 生活は終わりました 、、、、、、

14歳の中学生ですから 乗り物の切符とか 旅行の手配など しませんから あまり覚えていないのですね 

その時の様子を 、、、、、、

釧路行きのバスに乗っている時 

早く 釧路に着いてほしい 

途中で 母親や姉の気が変わるのではないか?

おばあちゃんたちが 追いかけて来て

連れ戻されるのではないか?

と その事ばかり考えていました、、、

そんな心配も 徒労に終わり 釧路に着きました 

夕張方面に行く 汽車の時間まで 時間があるとの事で どこかで 食事をしましょう と デパートの 食堂に 入りました。

信義 何でも好きなもの 食べなさい

と母親が言うのですが 直ぐには 何をどうして良いか 思いつかないくらい 

おとなしい 暗い少年に 成っていました、、、、、、

海老フライ定食 を 食べました

夕張から仁仁志別に連れて行かれそして昆布森での 4年間 一度も 食べた事がない 食べ物でした 

潜在意識にまで 届こうかと言う 記憶でした、、、、、、

明日から夕張で 柘植信義 として

中学3年 として 生きて行こうとしているのでした、、、、、、

終わり、、、

 

 

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