北海道阿寒郡阿寒町大字仁仁志別、、、 15

 

 

曲がりくねり ユックリとした水の流れの穏やかな川

それが信義少年の住んでいた仁仁志別の川でした

ある日小さな橋の上から 川を眺めていると 魚が数尾 泳いでいるのが見えました 

あっ そうだ 寂しがってばかりいても しょうがないから 魚釣りでもしてみよう!

と 思い立ち家の前にある 仁仁志別に一軒しかない 商店に行き釣竿と(釣竿と言っても2メートルくらいの細い竹を切っただけの物ですが、、、) テグスと針を買いました

こう書いていて 今 気付いたのですが

釣竿と糸と針が 売られていたという事は 部落の中に釣りをする人が居たと言うことになるのですが 

仁仁志別に居た2年間で 一度も

釣り人に出会った事が有りませんでした

不思議です

どこで 釣りをしていたのでしょうか?

まぁ ソレはさておき 

夕張に居た時に

家の前の川(家は山に向かって上流の方でしたので 黒くは無い 普通の川でした)

で カジカ を釣った時のことを思い出してミミズを 餌にしようと思い そこらじゅうに積み上げられている 馬糞の中から ミミズを適当に 缶に集めました

さあ 出発です!

川釣りは 川上から川下へ 流れに任せ糸を流します 最初から

いきなり ガクンと 手元に衝撃が走りました!! なんだ!どうしたんだろうと思い

ピッと 竿を持ち上げてみると なんと

やまべ が釣れているでは有りませんか!!

非常に 簡単に 釣れました!

15センチ位の体長で 体表には 丸くて黒い模様が3つ4つ 有ります

家に帰って 図鑑で調べたら 

やまべ(め) だと知りました その他に

イワナ(うぐい)  いとう 等が この辺には生息していると言うことも学びました

さて 話を戻して 、、、

あの ガクンと言う 衝撃がたまらない快感を伴って少年の心を捉えました!!

ああ、、、魚釣りって 面白いんだなぁ!

淋しさなんかすっかり忘れてもう夢中でした

10メートルくらい 川を上ると 7. 8匹くらいはすぐに釣れます

釣ったやまべは 近くにある 細い木を20センチ位の長さで折って 葉っぱを全部取って 魚のエラから口へ通します

簡易 ビク です

その日は 20メートルくらい 川を上った所で 終わりにしました

もう ミミズが 無くなったのでした

20メートルと言っても 川は

曲がりくねっていて 周りは 雑木林で 大自然の真っ只中って言う感じで 物音一つしません

聞こえる音は 鳴き方の違う 数種類の

鳥の声だけ、、、、、、

信義少年とやまべのみが 存在している

、、、、、、、、、

続く、、、

 

 

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